目黒 悠氏

オーテ株式会社
マネタイズグループ/カスタマーサティスファクショングループ
マネージャー


目黒 氏にインタビュー

目黒 悠氏は、「パズルde懸賞」シリーズを運営するオーテ株式会社でマネタイズとカスタマーサティスファクションの責任者を務めています。株式会社アイモバイルにて、Web・アプリメディアのコンサルティング営業を経験したのち、2019年子会社化された後にオーテへ出向しました。
オーテでは、広告出稿、ASO、マネタイズ領域といった、集客から収益化までのマーケティング業務全般を経験したのち、現在はマネタイズとCS(カスタマーサティスファクション)の責任者として、アプリのマネタイズ最大化ならびに、ユーザー満足度の向上をミッションに据え、アプリの改善やアプリ内施策の実施にも取り組んでいます。


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オーテ社について

オーテ社は、パズルをプレイして得たポイントをもとに懸賞に応募できる、パズルゲームアプリ「パズルde懸賞」シリーズを提供しており、「ジグソーde懸賞」や「ナンプレde懸賞」をはじめ、7シリーズ 計13タイトルのアプリをメインに運営しています。
累計1000万DLを誇るシリーズアプリを展開する同社は、App Annie 社が発表した「Top Publisher Awards 2021」における【日本でブレイクしたゲームパブリッシャー (ダウンロード数)】部門にて、2位にランクインするなど、国内ゲームパブリッシャーとしての存在感を強めています。
直近では、国内で培ったパズルゲーム開発のノウハウをもとに、海外向けにナンプレパズルアプリをリリースするなど、新たな市場における新規ユーザーの獲得にも注力しています。

アプリマーケティングに携わることになったきっかけを教えてください。

アイモバイル在籍時には、WEB・アプリメディアのコンサルティング営業として、マネタイズ支援を行っていました。そして、オーテの子会社化後に、事業会社側のメディア運用に興味を持ち、同社に出向しました。その後、ASO・広告出稿・マネタイズといった領域から、オーテのマーケティング活動全般に携わりはじめ、マーケターとしてのキャリアをスタートさせました。
オーテ出向後にはまず、定量的要素、定性的要素を加味した上で、KPIの設計に注力しました。オーテ全体の売上から、出稿、マネタイズ含めて、マーケティングの各セクションに紐づいた目標値を細かに設定し、メンバー全体における意識共有を行うことで、今後取り組むべきマーケティングアクションのための基盤整備を行いました。

現在のご担当するアプリとマーケティング領域、そのミッションについて教えてください。

現在は、各アプリのマネタイズの責任者と、プロダクト改善や、ユーザー満足度の向上をミッションとするCSの責任者を務めています。
これまでオーテでは、新規ユーザーの獲得を担うマーケティングセクションと、収益向上を担うマネタイズセクションの連動により、UU、インストール数、ならびに売上を着々と成長させてきました。ただ、ユーザーの行動はインストールしてからアプリを継続して使う(定着)まで一連の流れになっていますが、それに対してユーザー獲得・マネタイズ・カスタマーサティスファクションの各部署が個別最適化のみを遂行していくと整合性がとれず離脱につながってしまう恐れがあります。そのため一貫した施策実施が重要だと思っています。

例えば、直近では「超懸賞祭」という当選枠数が多いものや数十万円の高額賞品を懸賞品に出し、ユーザーに還元するキャンペーンを実施しました。それによって、ユーザー満足度に伴うエンゲージメントの向上・人気の懸賞品を使用したキャンペーンクリエイティブによる出稿の強化・DAU増加による売上の向上という相関を作り一貫した顧客体験を提供できる施策を行っています。

マーケティングにおける直近の取り組みについてお教えください。

シリーズ累計で1000万ダウンロードを越えた辺りで、広告出稿によるインストールボリュームをある程度振り切ったと感じられたため、新規ユーザーの獲得のための次の一手を探るべく、市場調査を行いました。
調査内では、「パズル×懸賞」といったアプリの特性を踏まえたターゲット像の再整理をもとに、これまで獲得できていなかった潜在ユーザー層の可視化を図りました。これまで雑誌等で懸賞やパズルに親しんだ経験があるものの、アプリでは遊んだことがないシニア層の市場が大きく、実際に継続率も平均に比べて高い為、新たに狙うべき層であることが見えてきました。
今後の方向性として、未認知層へのブランディング強化を行うことが必要であり、シニア層に特化したコンテンツ事業者との取り組みも行っていきたいと思っています。

マネタイズ強化において、どのようなことに挑戦しましたか?また、挑戦における成果があれば教えてください。

マネタイズ強化の部分では、まずメディエーションを導入し、その後、メディエーションに追加するアドネットワークの検証と選定に取り組みました。アドネットワークについては、そのネットワークが保有する案件と、アプリの特性やユーザーとの相性を考慮しながら、1つ1つ検証を行いました。
その1つの例として、EC・ファッションやニュース・保険関連の案件を多く保有し、アプリのメインユーザーである主婦層との親和性が高いと考えられた国内のネットワークを導入した際には、売上が20~30%増加する成果にもつながりました。
また、フォーマットについても、収益性のみならずアプリとの相性を重視した上で選定を行っており、単純に広告の表示頻度を増やすのではなく、リワード枠の報酬の内容をユーザーのメリットにあるものに変えた結果、15%ほど全体収益が上がりました。

iOS14 によるマネタイズへの影響値も大きい今、ミッションは何になりますか?

長期的な戦略では、まずユーザーを知った上で新たな施策の優先度を決めることが重要であると考えています。 広告表示が少なからずエンゲージメント低下の要因になり得るという事は分かっていても、そもそもユーザーは何が嫌なのか(頻度なのか・出るタイミングなのか・内容なのか)を知る必要があります。
現在弊社では、アプリ内で利用しているユーザー像の理解を現場のCS・マーケティングの部署だけでなく経営陣・エンジニア・デザイナーとも一致させるためにユーザーインタビューを行いペルソナ作りに注力しています。 その解像度が上がってくると「誰に対する施策をするのか」「その人たちのペインとゲインは何なのか」と紐解けていき、施策の具体度や優先度も決めやすくなると考えています。

また、短期的な戦略ではiOS14.5による収益の減少幅をいかに最小限に留めるかという点で、運用の最適化と新規広告枠の導入を行いました。 運用面において、LATのオン、オフごとにメディエーションを設定し、それぞれの最適化に注力しています。
オプトイン率を50%、CPMを50%と仮定した際、両者を掛け合わせた25%~20%程度が減少する想定であったのですが、運用の最適化によって、工数は増加したものの、現在ではiOS14.5リリース前と同じくらいの水準にまで回復しています。

シリーズ累計1000万ダウンロードを越えた中、今後、強化していきたいことは何でしょうか?

既存アプリの機能強化はもちろん、ユーザー理解を深めることや、更なる新規ユーザーの獲得にも注力することで、ビジネス全体としての成長を目指していきたいと考えています。
新規ユーザーの獲得においては、これまで国内で培ったパズルアプリ開発・運用のノウハウをもとにした、新たな領域へのチャレンジを考えています。

直近では、これまでの「懸賞×パズル」の枠組みを越え、パズルそのものの楽しさや解き心地を主とした、海外向けナンプレアプリをリリースしました。 また、今後新規タイトルのリリースも検討しています。

最後に、マーケターの方々へのメッセージや、マーケティングを行っていくうえで大切にすべきことがあればお聞かせください。

媒体をはじめ、様々なトレンドがめまぐるしく変化するマーケティングの業務においては、個人で知識を深めることはもちろん、他のマーケターの事例や取り組みから得られるヒントも大切にするべきだと考えています。そのため、様々なマーケターの手法や考え方、取り組みなどについて気軽に情報交換ができる、横のつながりを広げていくことがとても重要です。

昨今の社会情勢を受け、対面でのセミナーやイベント等の実施が難しくなり、これまでのように、マーケター同士やデベロッパー同士がラフにコミュニケーションをできる場は減ってしまいましたが、人々の嗜好やトレンドが、前例のないくらいに大きく変革するこのような状況だからこそ、自ら積極的にそういった場や、機会を作ることがとても大切であると考えています。

余談にはなりますが、私自身も、様々な分野のアプリマーケターの方々と積極的に交流・情報交換をさせていただきたく考えていますので、是非気軽にご連絡、お声がけをいただけるととても嬉しく思います。

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