浜野 美穂子氏

NHN comico株式会社


comico

浜野 氏にインタビュー

浜野 美穂子氏のキャリアとバックグラウンドについて

浜野美穂子氏は、NHN comico株式会社の事業管理本部に所属しています。コミックアプリcomicoのサービスがスタートした際にはマーケティングを担当し、現在もマーケティングや広告事業に携わっています。
マーケティングは通算12年ほど担当していますが、環境の変化にあわせて学ぶ姿勢を忘れないことを意識されています。

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新規獲得とマネタイズ、幅広い経験から語るcomicoのマーケティングとその醍醐味

comicoについて

comicoは2013年10月よりサービスを開始。韓国発祥のウェブトゥーンと言われる「カラー」「縦スクロール」型のUIを日本でいち早く導入しました。多岐にわたるオリジナルマンガと外部IP作品を定期掲載しており、アプリダウンロード数は世界累計3,500万を突破しています。
2020年には、comicoのグローバル版POCKET COMICSを米国・カナダ・シンガポールを始めとする世界各地でリリースしており、開発・運営・広告のマネタイズを日本のチームで行なっています。

アプリマーケティングに携わったきっかけと現在の役割を教えてください。

もともとは、NHNのゲーム事業のWebプロモーションを担当していました。comicoが新規事業で立ち上がった際に、Webプロモーションとマーケティングを担当し、キャンペーンの展開や、CMなどにも携わりました。その後、comicoの成長期では、マーケティングを担当し、新規ユーザー獲得に注力してきました。

当初、comicoは完全無料で読めることが売りのコミックアプリでしたが、アプリの開始から4〜5年たったタイミングでやはりマネタイズが必要となり、IAP(アプリ内課金)を導入しました。さらに、広告でのマネタイズも試してみようというタイミングで、IAA(広告マネタイズ)も担当するようになりました。

comicoとしては、現状明確なマーケティング担当組織はなく私の場合は、直近で広告事業がメインの業務ですが、再度Webプロモーション関連の業務にも携わっています。

マーケティングやプロダクト面においても、作品の見せ方やコミックジャンルの選定は重要なことかと思いますが、新作を出す際にはどういった基準で選定をされていますか?

今売れている、あるいは来月売れると予想できるようなテーマやカテゴリーに注力しています。現在は異世界系作品や女性向け現代ドラマが強いと感じています。さらに、TL、BL、日常系のジャンルは日本だけで人気の文化ではなく、韓国、台湾、中国で展開しても反応が良く、漫画自体がおもしろければ、どこの国で展開しても売れることを実感しています。

例えばタイに展開するときに、タイ向けにコミックを制作するというように国別でコミックを作ることはあまりありません。中国の後宮の話など、歴史に関することは国ごとに文化などが全く異なりますが、他の国に展開してもすんなりと受け入れられています。特に若い世代は、国の違いをあまり気にせずに読んでくれていると実感しています。

2021年はiOS周りでの変化などが大きな年でしたが、新規獲得、マネタイズ両方をご経験されて現在アプリマーケティングにおいて直面している課題があれば教えてください。

ユーザー獲得でもマネタイズでも、iOS 14.5のアップデートの影響がありました。緊急事態宣言があけてお家時間が減ったというのもあるとは思いますが、iOS14.5の影響もあったと考えています。マネタイズについて、AndroidのCPMがよくなってきているアドネットワークもありますが、全体としてはまだそこまでの規模になっていません。
ただ、comicoに限ったことですが、iOS 14.5のアップデートによる広告売上への影響があったことで、逆にユーザビリティを重視したアプリのリニューアルができたという面もあります。

日本のモバイルコミック市場についてどのようにお考えですか?

コミックを読むことが身近になっていると感じます。誰もが1台持っているスマートフォンで、無料でコミックが読めるようになったことで、本屋に行って紙の漫画を買っていた頃と比べると、手軽さが増していると思います。漫画をしばらく読んでいなかったけど、LINEで通知がきて読んでみたら面白かったので、久しぶりに買ってみたという知人もいました。

コミックを読むことが手軽になり、市場全体が伸びている一方で、競争相手は増えています。comicoを選んでもらう理由がないと埋もれてしまい、アプリを起動してもらえなくなってしまいます。競争力になるのは、作品のパワーだと思っているので、魅力的なオリジナル作品の提供は社内全体で注力しているところです。

日本だけにとどまらず、韓国、中国、台湾の面白い漫画を仕入れて日本で展開する、逆に日本の面白い漫画を海外に展開するという動きもあります。どこの国の漫画かというのはcomicoの読者にとってはそこまで重要視される部分ではなく、それよりも惹きつけられるストーリーが重要になっていると感じます。

直近でのアプリのリニューアルについて詳しくお聞かせください。

アプリのリニューアル前はレンタル券を使用して、コミックを読むシステムで、レンタル券を消費する際にはCM動画リワードを再生していました。それを今回のリニューアルで廃止しました。お客様から使いやすくなったとのフィードバックを頂いています。

もちろん広告マネタイズには影響しますが、ユーザビリティを優先した結果です。もっとお客様に使っていただくためにも、他のアプリと比べて使いにくい部分は取り払わないといけないという決意の表れでもあります。

また、今まではオリジナル作品や出版社別といった区分をしていたところを恋愛系、異世界系などのジャンルでのカテゴライズや、人気作品が見つけやすいよう、よりシンプルにジャンル分けするUIに変更しました。お客様にも楽しいものや新しいものを見つけてもらいやすくなったと思います。

「アプリマーケティングのインハウス化」はテーマとしてもよく取り上げられていますが、広告主として代理店さんとの協業についてどうお考えですか?

以前は、WEBプロモーションの運用に関しては、基本的に代理店の方々にお任せしていました。しかし、グループ会社では一部インハウスでの運用等も行っており、comicoでもインハウスへの切り替えなども試してきました。

ただし、代理店の方々と協業するメリットは明確にあると思っていて、特にマンガサービスでは、バナーや動画のクリエイティブがWEBプロモーションの獲得効率に直結するため、クリエイティブの制作のラインを確保できるという点が大きいと思っています。
代理店の方々にクリエイティブの制作をお願いすることで、広告制作に特化したノウハウを持っている熟練の方に、勝ちパターンを踏まえた制作をして頂けるというのは非常に助かっています。それもあり、今はハイブリッド型になっています。

女性マーケターとしての仕事のやりがいについてお聞かせください。

コスメ系アプリとのタイアップで広告動画を制作した際には、男性にはわかりづらい化粧品に関する細かいディレクションや「この作品はメイクに対してこういった見せ方をしているので、こういった広告の伝え方はどうか」などの提案ができた経験があります。

また、別のマンガタイアップ広告案件で、複数のcomicoの作品で、広告商材を盛り込んだ共通のテーマをもとに1話完結のマンガを作るという企画がありました。その際には、広告商材をただ説明するだけではなく、読者の方が楽しめるようなマンガになるよう、自分であらすじを考え、作家さんと相談してマンガの制作を行いました。

もともと小さい頃から少女漫画が好きだったこともあり、読者の方がキュンとするポイントや興味を持ってもらえるストーリーを考えるのはとてもやりがいがありました。「広告なのにおもしろい」「広告だとは思ってなかった」といった読者の方からのSNSでの反響をダイレクトに受け取れたことがとても嬉しかったです。

マーケターとしてのキャリアを歩み始めたばかりの方や、これからマーケター職を選ぶ方へメッセージをお願いします。

事業側の人は自分がやりたいことがあったとしても、デザインや開発はできないのでいかに社内のメンバーに協力してもらい企画や施策を形にしていくかが重要だと思います。

comicoの場合はもともとデザインや開発チームが新しい施策や企画に対して前向きにとらえてトライして行こうというマインドがあるというのもありますが、実施した施策の結果を共有して、目標を上回る良い結果が出たときにはお祝いの焼肉会を催すなど、みんなが数字を意識する雰囲気作りは大事にしています。

また、特にアプリプロモーションまわりに関しては大型のアップデートや変更などが多く変化が激しいので、きちんと情報収集をしていないと担当するサービスに適切な施策を適切なタイミングで実施することが難しいと感じています。

同じ視点で情報共有すること、課題を相談できる人との繋がりは大切にしたいと考えています。

最後に、NHN comico 社では、comico のアプリに関わる多数職種で一緒に働く仲間を募集しています。詳細はこちらをご覧ください。

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